中小企業・小規模事業者向け、データで読み解く入札市場
中小企業・小規模事業者が入札に参加するメリットは
「巨大な市場で、安定した取引ができる」
ことです。
<メリット1:巨大な市場>
国や独立行政法人、地方公共団体が、物品(物件)の購入や、各種サービス(役務)の調達、工事を発注したりすることを『官公需』といいます。
その『官公需』を取り扱う入札市場は、とても大きな市場です。
◆国、独立行政法人などの官公需総実績額
7兆8,181億円
◆地方公共団体の官公需総実績額
14兆7,678億円
(平成30年度)
合わせて
22兆5,859億円もの巨大市場となっています。
<メリット2:安定した取引ができる>
国では、中小企業・小規模事業者の官公需の受注の機会を増大させるため、
『官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律』に基づいて、方針を毎年度閣議決定し、公表をおこなっています。
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/kankoju.htm
国や独立行政法人などの契約のうち、中小企業・小規模事業者向けの契約比率が前年度の実績を上回るように努められており、平成30年度では以下のように、契約金額の実に半分以上は中小企業向けの案件となっています。地方公共団体においては7割を超えています。
◆国、独立行政法人など
・官公需総実績額
7兆8,181億円
・中小企業・小規模事業者向け契約実績額
4兆27億円
・契約比率
51.2%
(平成30年度)
◆地方公共団体
・官公需総実績額
14兆7,678億円
・中小企業・小規模事業者向け契約実績額
11兆302億円
・契約比率
74.7%
(平成30年度)
なお、令和元年度における国の目標は更にこれを上回る55.1%、契約金額が約4兆3,369億円になることを目指す契約目標を掲げています。
昭和~平成の過去の推移を見ても官公需に占める中小企業者の契約比率(国、独立行政法人など)は年々増加してきており、直近の3ヶ年では国、独立行政法人、地方公共団体ともに安定した契約比率となっています。
このように、国からの厚い支援もあり、中小企業向けの案件も多数ある入札市場。
官公需を受注することは、その経営の基盤を安定させる礎となるでしょう。
中小企業や小規模事業者にこそ、ぜひ参加してほしいビジネスです。